駄文を弄する

おすすめの小説を中心に紹介しようと思っていましたが、脳内がとんだカオス状態なので内容もそうなっています。

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『太陽の塔』 森見登美彦

2010/12/25/土/02:10
この日、この時間にブログを更新している意味を深く考えてはいけない。
そいつは、とんだ野暮天ってもんだ。

さて、こうして感想を始めるとなると、まず最初に、俺がどこで生まれたとか、どんな愛すべき絵本を読んで育ったかとか、青春時代にどんな小っ恥ずかしい失敗をやらかしたかとか、その手のデイヴィッド・カッパーフィールド的なしょうもねぇあれこれから始めた方がいいのかもしれない。が、そんな事を話したところで、あくびが出るばかりだろう。だから、まあ、ちゃっちゃと感想文でも書くとしようか。

太陽の塔 (新潮文庫)太陽の塔 (新潮文庫)
(2006/05)
森見 登美彦

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そういや、言い忘れていたけど、この先を読んだところで
内容には大して触れていないし、推敲なんざしちゃいねえので、
何らかの参考やら考察を求めているなら、別のサイトへ即座にGoした方が有意義でしょう。イン・ザ・ライっぽいやつとかね。

始めに思ったのは、「何だ、この突っ込み待ち包囲網は」という事である。始めの一文から、言葉の選び方、内容や台詞まで、心の中で突っ込まずにはおられん事だらけで、うっかり電車で読もうものなら、怪しくニタニタと笑ってしまいそうになり、殊更むずかしい顔を取り繕って、いかにも高尚で知の玄奥に挑んでいます、といった風情を装うのに苦労すること必須であろう。

うん、まあ、電車で読んでいた訳だけれども。
狙い澄ました冷徹な狙撃手みてえに正確にこっちのツボを狙い打ってきやがるので、ずっと眉間にシワを寄せているハメになった。取れなくなったらどうしてくれる。

いや、だってね、電車で吊革に掴りながら、文庫本片手にニヤニヤしているヤツってどう思いますか。俺が座席に座っていて目の前にそんなヤツがいたらちょっと怖い。

「よっぽど面白い本なんだろうな」

と、思うのが普通かもしれないが、この小説から生まれるのは、そういった爽やかな笑いではない。どっからどうみても「ニタニタ」か、そうじゃなければ「ニヤニヤ」と評される類いの、後ろ暗いものなのだ。目の前にいる人間はそれを本能で感じ取っちまう。だから、怖い。ええ、まあ、異論は無論みとめる。

いつもの悪い癖で話が横道に逸れちまったけれども、あの独特の節回しとリズムに心地よさを感じる俺は、後ろ暗い「ニヤニヤ」やら「ニタニタ」が溢れ出さんように細心の注意を払った次第なんですよ。

それにしても、クリスマスという奴である。
(強引な話題転換だなぁ)
そして、この小説はまさに時宜に適った小説といえるだろう。

先に言っておくが、俺は別段この祭日に含むところは何もない。
街にうごうごと蠢く男女を見た所で何も心を動かされもしない。
当然の事ながら、「怒りと共に武器をとれ! 戦争だ!」などとアジテートする事もない。
作中の「私」のように「クリスマスファシズム」と言って、法界悋気を持て余したりもしない。

……一応、言っておくと、俺はそこそこ年経た妖怪なので、
それなりには色々な祭日の過ごし方ってもんをしてきているから、
本当に含むところはないけれども。まあ、いいや。

とにかく、この物語は12月24日にラストを迎える。
そこに至るまでの「私」達のウジウジとしていて、誇り高く、
男汁にまみれていながらも、爽やかで、むさ苦しく、
青春くせぇ疾走が、どの様な最期を迎えたかを楽しめたので十分である。

コメント

2010.12.25.Sat

奇堂語訳

電車で森見i-201i-203
>後ろ暗い「ニヤニヤ」やら「ニタニタ」
これ、わかります~~

クリスマスファシズムというのはなかなか素晴らしい森見語の一つですね。
今日でそのファシズムもおさまるかと思うとホッとします。
クリスマスになるとなぜか現れる赤い外車にイラっとすることも減るはず・・・(ホントにどこからやってくるのやら…)

奇堂語訳で読む「太陽の塔」おもしろかったです~~^^
2010.12.25.Sat

隠れクリスマス本?

タイトルにクリスマス用語が入ってないと、わかんないよねぇ。
でも、変化球なクリスマス本として楽しめそうですね!

私も、朝から、掃除!窓磨き!カーテンの洗濯!
おやつにケーキぐらい、と思って買いに行ってみたものの、
客の多さにメゲて買わずに帰ってきました(汗)

仕方ないから、殻つきのピーナツをボリボリ食べてるよ~。
あと、干し柿と干し芋。それから、みかん。
なんか正月の先取りみたいだわ(笑)

「クリスマスの過ごしかた」でもブログでつぶやこうかな。
2010.12.25.Sat

読書系女子さんへ

電車で『太陽の塔』を読むのは確かに大変危険でした。
思わず、「ニヤニヤ」やら「ニタニタ」が
出ていたかもしれません。
前に座っていた人、すまん。

この本、丁度いい時期に読めて良かったと思います。
読書系女子さんにこの時期の話と教えて頂けなければ、
しばらく積読だったと思うので、心から感謝しております。

まあ、でもアレですね。心安らかなりし時ならば、
あの赤い外車もヘラッと見送れるので、常にそういう余裕を持ちたい所です。
2010.12.25.Sat

彩月さんへ

彩月さんの所で「クリスマス本特集」を見た時に、
僕も頭の中で検索をかけてみたら、
これが、まあサッパリ出てこない。

やっと出てきたのは、西澤保彦の『仔羊たちの聖夜』
ちょっと血なまぐさいよ。

って訳でひねくれ者の僕としては
渡りに船といった感じで知った、
この小説をクリスマスに読む本として選びました。

それにしても、「クリスマスの過ごしかた」
「こいつぁ面白そうだぜ! やれ、つぶやけ! そら、つぶやけ!」
と僕の中のちゃきちゃき野郎が叫んだので(何故、ここで江戸っ子?)
気が向いたら、是非ともつぶやいてやって下さい。
2010.12.26.Sun

No title

お、男汁ぅぅぅ?!

さすが寄堂さん!おれたちにできない事を平然とやってのけるッ
そこにシビれる!あこがれるゥ!

ズキュウウウン~

青春疾走(オーバードライブ)

言いたかっただけです。
2010.12.26.Sun

そういう君はジョ…東周さん

思わず、ハートがふるえて
燃え尽きる程ヒートしそうなぐらい、
血液がビートを刻んでしまったじゃあないですか。

よく考えると、大体において青い春という季節はみんな疾走ぎみだよな、とか思ったりしました。
(「青い春という季節」って中々いいフレーズだ、シメシメ。なんてこれっぽっちも思っていません)

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小説「太陽の塔」を読みました。 著者は 森見 登美彦 森見さんのデビュー作となる本書 まさに といった感じ 大学生の青春物語なのですが・・・ そこは 妄想とストーカーちっく(笑) あの「四畳半神話大系」を彷佛とさせますね 森見さんらしい、独特の古風な台詞 ユ...
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森見登美彦の太陽の塔を読み終えました。 京都大学に通う男子学生が、ふられた元彼女の水尾さんについて 観察と研究という名目に基づいてつけ回す。 本人はストーカーなどとは思って...

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