駄文を弄する

おすすめの小説を中心に紹介しようと思っていましたが、脳内がとんだカオス状態なので内容もそうなっています。

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『陸軍士官学校の死 上・下』 ルイス・ベイヤード 山田蘭 訳

2012/06/25/月/00:25
途中ダレた。が、最後まで読んだら素晴らしきかな大○○○○○○。うん、良き哉良き哉。エドガー・アラン・ポーも出てるよ。
2012/01/02

これ↑読み終わった時に書いたメモ。○の部分は敢えて伏字にしてみた。いや、伏字にする意味はあまりないけども。それにしても、もうちょっと何か書いとけよ。ポーが出ててるから何だって言うんだよ、全く。誰だ! これを書いたのは! ちくしょう、俺だよぅ……。

因みに、この先ストーリーには一切触れていない。

陸軍士官学校の死 上 (創元推理文庫)陸軍士官学校の死 上 (創元推理文庫)
(2010/07/10)
ルイス・ベイヤード

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まず、主役の名前に引っかかる。主役のオーガスタス(ガス)・ランダーは言わずと知れた、ポオ(「ポオ」の表記を小説内に準拠。どうでもいいが、この「ポオ」の表記は「ポー」に慣れてると結構気になる)の『モルグ街の殺人』に出てくる探偵、オーギュスト・デュパンを連想させる。

「成るほどー、ポオはオーガスタス・ランダーをモデルにオーギュスト・デュパンを創作したのかー」

とか考え始めたら危険な兆候と言わざるを得ない。もちろん、僕は一瞬そんな事を考えた。危険な兆候と言わざるを得ない。

で、まあ上記の見るからに阿呆なメモの通り、途中――と言っても最初の方だが、でちょっとダレて一気に読了は出来なかった。気分を変えようと思って山田風太郎の『風眼抄』を読んだりとか。

しかし、上巻の半ば辺りから自分の中で物語りが加速度的に面白くなって、そこからはノンストップで下巻まで読んでしまった。推理とか一切しないで。「アウアウアー」ってゾンビよろしく物語りをなぞるだけの生き物になっていた。いつもなら別に推理小説じゃなくても話を推理(妄想とも言う)しながら読むのに。相当ボケていた。だって、正月だもの。と言い訳してみる。

そんなこんなで、完全に作者に踊らされた感がある。久々に自分の伏し穴ぶりを確認した気分になった。後で読み返して、ああ伏線が……とか思ったり。あうあうあー。

さて、個人的に面白かったのは自分の持っていたエドガー・アラン・ポーのイメージと作中のポオのイメージがかけ離れていた事。といっても、ポーの事に詳しいわけでもないが。いや、ある部分ではイメージ通りだったりしたけども。

ただ、これ歴史ミステリではないような……。いや、下巻のあらすじに「歴史ミステリ大作」ってあったから。それと、急に思い出したが『モルグ街の殺人』はヒドイと思う。何が、とは言わないし言いたくない。

まあ、この小説が面白かったからそんな事はどうでもいいけど。
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『時の娘』 ジョセフィン・テイ 小泉喜美子 訳

2010/12/24/金/02:13
ジョセフィンという名を聞くと、『若草物語』のジョオを思い出します。何故、「ジョー」ではなく「ジョオ」かといえば、その昔テレビアニメでやっていた『愛の若草物語』を見ていたから。ええ、そうです、全く関係ない話です。

さて、この『時の娘』はこちらの彩月さんに紹介して頂いた小説です。僕としては、「あらすじ」だけで「即、買い」という代物。

まあ、「あらすじ」の引用はしませんけど。
いや、いかにも「あらすじ」の引用に持っていきそうな書き方をしておいて、引用しないという、高等な……って、うるせえよ。

時の娘 (ハヤカワ・ミステリ文庫 51-1)時の娘 (ハヤカワ・ミステリ文庫)
(1977/06/30)
ジョセフィン・テイ

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読み終わった後に「ああ、面白かった」と思える小説は僕にとって、すべからく良い小説であり、これが正にそれ。

いわゆる、歴史ミステリと呼ばれるもので、過去の歴史上の実在の人物の実像を新たに描き出すといった内容です(正確には違うけど、一般に膾炙しているイメージとは違うものを描くという点で)

で、その歴史上の人物は誰なのかというと、「リチャード三世」です。

世界史を取っていたりすれば、「薔薇戦争末期のイングランド王か」とか出てくるかもしれませんが、「はぁ? 誰それ?」ってのが大半の日本人の意見であると思……、ってよく考えると、シェイクスピアの『リチャード三世』があるので日本でも有名ですか?

さて、このリチャード三世ですが、イギリスの世間一般では、残忍で、悪逆非道にして、冷酷無比の、乱世の奸雄、治世でも奸雄といったイメージが定着しています。

ちなみに、イギリスに行った事も無ければ、UK事情にも暗い僕には、この人物の世間一般のイメージなど知りもしませんが。

なので、小説内での彼の世間一般の印象がよく分かる言葉を引用してみます。

「リチャード三世。せむし男。童話の怪物。罪もない子供を殺害した人間。悪逆の代名詞。」

そして、この「リチャード三世」の肖像画を、スコットランドヤードの警部、アラン・グラントが入院中でクサクサしている時に見た事により物語が動き始めます。

果たして、リチャード三世は悪逆の王だったのか。

文献を見て推理をし、その推理を裏付ける文献を発見する。話の構成はほぼこれだけなのに、ぐいぐいと引き込まれるのは僕がこういった歴史ものが好きだからなのか。

まあ、そんな事はどうでもいいですが、読み終わって「ああ、面白かった」と思いながら本を閉じたので大満足。

そうそう、個人的にシェイクスピアの『リチャード三世』を劇か本で見てから読むと大変面白いかと思います。

『ロリータ』 ナボコフ 若島正 訳

2010/09/21/火/23:29
前にこの記事でチョロリと書いた『ロリータ』を読了しました。そして、自分の伏線スルーレベルの高さに驚愕しました。ミステリ的に言うならば、フーダニット的敗北と言えますが、とある伏線を回収できていたので個人的には良しとします。まあ、そんな事はどうでもいい事です。

この小説は僕の「ベスト・オブ・今まで名前だけで敬遠してきた事を後悔した小説2010」の座に燦然と輝きました。といっても、昔に読んでいたら第二章の前半が退屈すぎて投げ出していたと思います。それ以前に名前で敬遠していた訳ですが。

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さて、最初から最後まで僕のハンバート・ハンバート氏に対する印象は大して変わるものではありませんでしたが、全体的に散りばめられている諧謔や、比喩表現の巧みさ、所々で入る皮肉(どこぞの英雄みたいな名前の先生に対する当てこすり等)、そこだけでも充分楽しめました。というよりは僕が最大に楽しめたのはそういった部分です。物語りラストのドタバタした悲劇は僕のツボでした。そこはかとなく笑えます。

ところで、「顎十郎」と「紫の上」ってご存知でしょうか?

何故こんな事をいきなり聞いているのかというと、僕が読んだ新潮文庫版の本文に出てきた単語だからです。「紫の上」(意味する所は言うまでもない)は有名ですが、「顎十郎」って。まさかの平安と江戸と戦後アメリカのコラボです。僕は『顎十郎捕物帖』って時代劇がなんかあった気がするな、ぐらいの薄ぼんやりした記憶しかありませんでした。

1950年代のアメリカに暮らすヨーロッパ人の手記には到底書かれていると思えない単語なので原文が激しく気になる所です。

それにしても、シェイクスピアの『ロミオとジュリエット』(同じく新潮文庫)に出てきた「如意棒(含意あり)」とか、「腰巻」とか「猿股」他多数にはかなり乳酸が溜まりました(マキューシオの南無帰命頂礼には笑いましたが)。ナボコフの方だとニヤリとさせられるのはどうしてなのでしょうか。

まあ、確かに道化の持っている棒(含意あり)をそのままカナで表記されても「何ソレ?」って思いますが、その為に注釈があるのではないのかと小一時間ぐらい問い詰めたくはなりました。

この辺りが翻訳の難しさなのだと思います。こちらの言語にない言葉を翻訳するにはせいぜい三通りの方法しかないと思いますし。似た物で代用するか、そのまま輸入するか、新しく作るかのいずれかでしょう。そう考えると14世紀のイタリアに「鬼殺し」やら「托鉢僧」が出てきても、「まあ、いいか」と思えます。

『占星術殺人事件』 島田荘司

2010/03/29/月/00:18
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有名作品なのでミステリ好きは誰でも知っていそうな小説ですが、知らない人の為に。

それと、未読の人は『占星術殺人事件』というタイトルをグーグルで検索するのはおすすめ出来ません。

今後変わるかも知れませんが、僕が検索した時は検索結果の1ページ目に致命的なネタばれが書かれていました。

名探偵 御手洗潔とその相棒、石岡和己が活躍するシリーズの最初の作品(時系列では『異邦の騎士』の方が先)で、40年前に起きた未解決事件の謎を追うという構成になっていて、割りと珍しいんじゃないかと思います。僕は島田荘司さんの小説では1番好きな作品です。

一応書いておきますが、『御手洗潔』は『おてあらい きよし』ではなく『みたらい きよし』と読みます。

現実にいたら、いじめに発展しかねない名前なので、全国の御手洗さんはいくらこのシリーズのファンでも名前を付ける前に1度考え直す事を切に願います。

あらすじ(「BOOK」データベースより)
怪事件は、ひとりの画家の遺書から始まった。その内容は、6人の処女から肉体各部をとり、星座に合わせて新しい人体を合成する、というもの。画家は密室で殺された。そして1カ月後には、6人の若い女性が行方不明のあげくバラバラ死体となって…。奇想天外の構想、トリックで名探偵御手洗潔をデビューさせた、衝撃的傑作。

『かまいたちの夜』 脚本:我孫子武丸

2010/03/11/木/21:15
かまいたちの夜 特別編かまいたちの夜 特別編
(1998/12/03)
PlayStation

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1994年にスーパーファミコン用のソフトとしてチュンソフトから発売されたゲームで、脚本の担当は『京大ミステリ研』出身の作家、我孫子武丸さん。
本ではありませんが、僕の中のカテゴリーでは小説フォルダに入っています。

サウンドノベルというジャンルは、このゲームとその前に同チュンソフトから発売された『弟切草』が確立したと思います。

元々の発想のヒントはゲームブックだと思いますが、
BGM、効果音付きで、自分の選んだ選択肢によってストーリーが変化するというのは、その当時、もの凄く斬新でした。

犯人当ての場面では、自分で犯人の名前を入力したりと、ちゃんと考えて選択肢を選ばなければ真相には中々たどり着けない作りになっていて、(選択肢を総当りすれば、その限りではありませんが)推理をする楽しさを充分味わえると思います。

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